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何年ぶりかのルミナリエ   

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「今年はきれいだぞ」と夫が誘ってくれたので、三年ぶりにルミナリエに行った。
元町側の入り口は混むので、三宮の東遊園地にまっしぐら。
夫の言葉通り、東遊園地のサンピエトロ聖堂のようなドームが美しかった。
ローマ教皇来日記念?聖歌も流れていて、クリスマスの夜という感じがして厳かだ。

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近くによると、色とりどりの電球が細かく取り付けられていて、壮麗だった。
作業の大変さを思った。
ルミナリエが地震の年に始まってすぐ、家族みんなで来て、初めて見る美しさに圧倒されて、涙が出るほど感激した。
あれから、もう24年。

本当にいろいろなことがあった。
今はもう会えない人も多く、街もすっかり変わろうとしている。
ルミナリエと地震が結びつく人がどれだけいるのだろうか・・

ともかく、元気で見に来られたことに感謝。

# by nepleurespas | 2019-12-15 10:43 | 日々のこと

2019秋ドラマ、その後   

あっという間に12月。いやでも忙しくなる季節だけれど、秋ドラマも終盤。

結局、連続ドラマで観続けたのは、「時効警察はじめました」だけという寂しい秋。
「時効警察」は出来不出来はあったけれど、私はアンチ彩雲ではないので、毎回十分楽しかった。雰囲気とパターンを楽しむドラマだもんね。
謎解きがどうのこうのとイチャモンつける気は最初からないし。
それでも好みだったのは、武田真治が存在感あったスペシャルと、密室モノの向井理登場の第2話、そして寺島しのぶ登場のプロレスものの第7話かな?
プロレス編は、みんなバランスが良くてギャグもすべってなくて面白かった。
(寺島さん、必死で笑いこらえてたでしょ?)
いよいよ来週で最終回で残念。「熱海の捜査官」の高校生たちが(二階堂ふみ、山崎賢人、染谷将太)同窓会するそうなので、すごく楽しみです。
できたら、「熱海の捜査官」もテレビで再放送してほしいけれど、テレビ局にとっては過去の人気ドラマは貴重な有料コンテンツだし、無理かなあ。

朝ドラ「スカーレット」は面白く観続けている。
「ええよー」のイッセー尾形がいなくなったのは残念だけれど、漫才みたいな会話を交わす商品開発室の八郎といい感じ。
イケメン林遣都が、意外に陽気な三枚目やってるのが新鮮。大阪弁も上手。
「銀二貫」でも上手だったし、もしかして関西出身?
「銀二貫」は年末にCATVで再放送するので、もう一回観たい。

BSプレミアムでは、「主任警部モース HDリマスター版」と「歪んだ波紋」を観ている。
「モース」については以前に書いたのと感想は変わらないが、原作と違ってもこれはこれでシリーズとして楽しんでいる。

「歪んだ波紋」はまだ続いていて、結構長い。
シリアスで重い内容だけれど、正直言って、ちょっと詰め込み過ぎ?
サスペンス重視の私としては、フェイクニュースを意図的に流しているのは誰なのか、その動機は?という点に興味がある。
でも、このドラマは誤報を流してしまった記者である松田龍平と、その被害者の小芝風花の心情に寄り添うことがメインのようだ。日本的というか、湿度高め。
特に小芝風花が、これでもかというくらい世間の冷たい風に当り続けるシーンがしつこく繰り返されて、ちょっとウンザリ。これは脚本の問題なのか、原作の問題なのか、私にはわからない。イッセー尾形のエピソードも救いがなさすぎるし・・
事件と、それを巡る登場人物たちの心情が醸し出す湿度の加減は難しい。
「智に働けば角が立つ.情に棹させば流される」から。
「サギデカ」はその加減が絶妙で、傑作になっていた。
このドラマは、ちょっと焦点が合わせにくくなっているような気がする。
まあ、最後まで見届けたいとは思う。

# by nepleurespas | 2019-12-03 12:11 | TV

アンソニー・ホロヴィッツ 「メインテーマは殺人」   

「カササギ殺人事件」のホロヴィッツの新作。これは上下じゃなく一冊なので新刊で買った。
「カササギ殺人事件」はあの終わり方なら続編はないだろうと思っていたが、やはりこれは全く違う主人公の物語。

冒頭は、裕福な未亡人であるクーパー夫人が葬儀社を訪れて、自分の葬儀を細部まで注文を出して依頼する場面から始まる。
ところが、クーパー夫人は帰宅直後、何者かに殺される・・
物語の語り手は、「わたし」とだけ書かれている人物である。
第一章の最後で、「わたし」はこの事件と何の関係もなかったと書かれている。
いかにも謎解きミステリらしい魅力的なスタートである。

第二章に入り、読者は「わたし」の正体がホロヴィッツ自身だと知らされる。
「わたし」は本当にわたしだった!(笑)
ホロヴィッツが、日本では放映されていないが実在する「インジャスティス」というサスペンスドラマの脚本を書いていたときに、アドバイザーとして働いていた元刑事ホーソーンが電話してくる。
彼は、警察から依頼を受けてこの事件の捜査をするので、自分と一緒に行動して、本に書いてくれないかと持ち掛ける。最初は断ったホロヴィッツだったが、あることがきっかけで書いてみることにする。

やはりホロヴィッツは、人と同じことするのが嫌いで、仕掛けの好きな人なんだなあと思う。物語中の物語という「入れ子構造」が大好きみたい。私もです。(笑)
メインとなる殺人事件は、「赤いニシン」のうようよする海で散々泳がされた挙句、意外な真犯人が明かされる。怪しいニシンの多いこと!さすが、クリスティーの後継者といわれるだけある。ただ、今回の犯人は、ちょっと唐突感もあり、動機も「はあ?」という感じで、何より冒頭のクーパー夫人の真相に、ちょっと脱力。

どちらかというと「刑事フォイル」のファンとしては、テレビ映画業界の裏話に興味津々だった。
本当に映画「タンタンの冒険」の件でスピルバーグやピーター・ジャクソンと会ったりしてたのかしら?

「カササギ殺人事件」ほどの傑作ではないけれど、犯人当てミステリとしては十分に面白かった。
この「ホーソーンもの」はどうやらシリーズ化されるようで、ホロヴィッツは今後作家としてやっていくようだ。
俳優にごねられたり、演出に口出されたりするのにウンザリしたのかしら?
ともかく、次作を楽しみに待ちたいと思う。




# by nepleurespas | 2019-11-30 14:02 | 読書

フランシスコ教皇来日   

待望のフランシスコ教皇の来日が現実となった。
東京ドームの5万人ミサが話題を呼んでいるが、私が一番感動したのは、長崎県営球場でのミサ。
今回の来日では、日本の教会関係者がYouTubeに公式チャンネルを設定してくれているおかげで、現場に行けない人でも自宅や自分の教会で見ることができる。
24日は、カトリック教会では特別な祭日の「王であるキリスト」の主日(日曜日)。

実は私は、なぜ今年のこの時期に教皇が来日されるのか、不勉強でちゃんとわかっていなかったのだけれど、youTubeで長崎のミサを観ているうちに、だんだんとその重みがわかってきて、理屈でなく「ああ、そうなのか」と心に沁み込んで、気がついたらあふれる涙が抑えられなかった。
長崎、弾圧と迫害で殉教者を多数出した後も、明治になってプチジャン神父に発見されるまで、250年近く密かに信仰を守り続けた宝石のような街。
30年かかって東洋一と謳われた浦上天主堂を作り上げた人々。その50年後に彼らの上に、広島に続いて原爆が落とされた、受難の街。
いわば、キリストの受難をそのまま経験してきた街なのだ。

その街で、今「王であるキリスト」の主日にローマ教皇がミサをあげている。
その歴史的な意味と神の計らいを思うと、ただ圧倒されて涙が込み上げてきた。
教皇が読まれた聖書の箇所とその後のお説教も感動的だったので、興味のある方はネットで探してみてほしい。
「共同祈願」という数名の信者が神への願いを言う場面では、アジア各国の人々が(韓国、ベトナム、タイ、中国語など)それぞれの言語で祈り、それも心に残った。

マスコミでも連日報道されて、日本でもフランシスコ教皇の人柄に親しみを覚える人が多くなったら、一信徒としてとても嬉しい。私自身は、フランシスコ教皇の慈愛にあふれた言葉やまなざしにも心癒されたけれど、想像していた以上の「強さ」と「鋭さ」も感じた。
核廃絶と軍拡反対、環境対策を強く訴えられた厳しい言葉の数々に、世界の指導者たちはぜひ耳を傾けてほしいし、私たちにもできることがあると言われたことを忘れないようにしたいと思った。

公式チャンネルを開設してくださった教会の皆様、本当にありがとうございました。


# by nepleurespas | 2019-11-26 12:14 | 日々のこと

ツインピークス日本版「熱海の捜査官」視聴終了   

「時効警察始めました」放送のタイアップ企画、TVerで配信中の2010年放送「熱海の捜査官」をようやく視聴終了。
期待にたがわずすごく面白くて、メチャクチャ嵌ってしまった。

監督・脚本の三木聡はじめ「時効警察」のスタッフ・キャストが再結集した感じで、その他のキャストも豪華。特に今を時めく若手俳優たち、二階堂ふみ、染谷将太、山崎賢人のフレッシュな姿が見られて嬉しかった。
主演のオダギリジョーの二枚目ぶりも、「時効警察」よりぐっと正統派でいいわ~
相棒の栗山千明のきりっとして美しいこと!ほれぼれしました。
萩原聖人はやはりいい声で「冬ソナ」を思い出さずにはいられなかったし、松重豊の存在感も飄々とした捉えどころのないドラマにピッタリ。
ふせえりさんの「デシ、デシ、デシ」も聞けたし。(笑)(この前の時効警察でもやってた)
三木聡脚本らしい、細かいギャグ満載で笑えたけれど、テイストは「時効警察」よりずっとダークで、スピリチュアル。
オダギリジョーが駆使する操作道具も全く非科学的だし。一人だけ閃くという点は同じなんだけれど。
全体としてロケが多く、ちょっとレトロな観光地である熱海という街が、この雰囲気作りにとても重要な役割を果たしている。かなりお金かかってる感じ。

衝撃のラストだったけれど、これは予告にあった通り「予測不能」・・
さすがにショックを受けたけれど、やはりそういうことなんだろうなあ。
後半は「死と甦り」がずっとテーマだったから・・

最後の「南熱海へようこそ」の看板で確信したけれど、途中で「あれ?これってツインピークスのパロディじゃない?」と気づいたのは、栗山千明が悪夢のようなストリップ劇場へ足を踏み込んで化粧した老人が登場したあたりからか?

いつもびしっとしたスーツ姿の二枚目捜査官、日本の警察なのになぜか保安官風の地元警察、JKビジネスに関わっていた美少女たち、50年代アメリカ風のカフェ、良く出されるマグカップのコーヒーなどなど。

でも、WOWOW放送開始時から観ていた「ツインピークス」と同じくらい、面白くて、訳が分からない世界で楽しませてもらった。久々のマニア向け個性派ドラマ。
放送時、たぶん時間の関係で(何しろ「探偵ナイトスクープ」があるから)見逃してたんだと思うけれど、遅ればせながら好みのドラマが観られて楽しかった。
物憂げな主題歌も良かったけれど、サティの名曲もぴったりだった。
(オダギリジョーの「え?スーパーの?」というボケ、面白かった)

一応、謎解き推理ものになっている「時効警察」と違い、こちらは訳の分からなさが半端ないので、配信中にもう一回見直そうと思っています。

# by nepleurespas | 2019-11-18 12:14 | TV